テレビ史に残る伝説のバラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』。その中で、多くの視聴者の脳裏に焼き付いて離れない男がいます。その名は「ダイナマイト四国」。
今回は、1997年の誕生から、あまりに詳細なプロフィール、そして彼を支えた周囲の狂気まで、そのすべてを記録します。
1. 誕生と復活:七変化から「笑ってはいけない」の顔へ
ダイナマイト四国の歴史は、1997年9月21日の「遠藤章造七変化」から始まりました。当初は、携帯電話で入念にアングルの相談をする「気弱で腰の低いレスラー」というネタでした。
その後、2003年の「笑ってはいけない温泉旅館」での再登場を経て、2004年の「笑ってはいけない温泉宿 in 湯河原」で大ブレイク。
何かと大物ぶる割に空回りするキャラクターが確立され、相方の田中直樹を「名前を聞くだけで笑ってしまう」ほどのツボに追い込みました。
2. 徹底解剖:ダイナマイト四国の「様式美」
①入場シーン:BOØWYと「四ッ国」ポーズ
イントロが流れた瞬間、会場は異様な熱気に包まれます。入場曲はBOØWYの「Marionette」。 疾走感あふれるロックサウンドに乗せて、サクラによる「四ッ国! 四ッ国!」という熱狂的なコールが巻き起こります。
「1、2、3、四ッ国、四ッ国!」
小川直也の「ハッスル」のパロディであるこの決めポーズこそ、四国の代名詞です。
②プロフィールに隠された「凡人の日常」
2005年の特番では、ミステリアスな素顔が暴かれました。
- 日課: 毎朝5時に起きるが、40分のトレーニング後、6時には二度寝する。
- 食生活: 幡ヶ谷の「山幸園」で450円の定食(マイト盛り)を愛食。店主からは「マイト君」と呼ばれている。
- 学歴: 四国第三小学校卒業。卒アルですでに覆面を着用。
- 音楽: 自ら作詞したレコード『聞けぜよ』を発売。
③宿命の敵:エスカルゴマン
「スペインの猛牛」の異名を持つライバル。覆面の下は、デビット・ホセインの弟マジッド氏が演じています。必殺技の原爆固め(ジャーマン・スープレックス)により、四国は常に瞬殺されます。
④伝説の「肉離れ」
四国の敗北は、常に「肉離れ」から始まります。2004年の湯河原(58秒)、2005年のリベンジマッチ(28秒)など、開始早々に自滅してリタイアしてしまう。しかし、肉離れで悶絶しながらも、最後には肉離れしていることを忘れて決めポーズを行うプロ根性を見せます。
3. マスクの謎:その正体は「ヘイポー」のお下がり
意外な事実ですが、四国のマスクを最初にかぶっていたのは演出家のヘイポー(斉藤敏豪)。彼が「お見合い」の際に着用していたもので、額の「T」は敏豪(Toshihide)のTです。元ネタはメキシコの「シエン・カラス」のマスクに付け毛を加えたものでした。
4. 結びに代えて:なぜ私たちは四国に惹かれるのか
ダイナマイト四国は、人間が持つ「見栄」と「脆さ」を黒のタイツ一枚で体現しています。 「瀬戸内海の荒波にもまれた」と豪語しながら、すぐ肉離れを起こして泣き言を言う。しかし、どんなに無様でも、最後には自分のポーズを決める。
その姿は、失敗続きの私たちに、「どんなにボロボロでも、自分の決めポーズだけは忘れるな」という、究極の自己肯定を教えてくれているのかもしれません。


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